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京の一押し あじき路地

あじき路地
大正時代に建てられた築100年以上の町家長屋に、クリエイターが週末だけのショップをオープンする「あじき路地」。ここは、京都でもの作りに励む若手作家のアトリエであり、ショップであり、住まい。洋菓子、ハンコ、帽子やがま口など、週替わりのショップを含め、11部屋で14組のクリエイターが創作活動を行っています。長年空家だった町家を「京都で創作活動する若手作家を応援できれば」と、大家さんが全国から入居者を募集したのが2004年。約100件の応募の中から選ばれた第一期生をスタートに、多くの作家がここで暮らし、創作し、訪れる人に作品に触れてもらう場となりました。中には独立して自分の店を持つという夢を叶えた作り手もいます。「ろぉじ」と呼ばれる建物と建物の間の小路は、奥に長い京町家の共同廊下のようなもの。一歩足を踏み入れれば、町家の風情とそこに暮らす人々の息づかいを感じる空間です。若きクリエイター たちの感性と、古きよき京都の風景に出会いに訪れてみては。
住所 京都市東山区大黒町通松原下ル2丁目
営業時間 店舗により異なる
アクセス 京阪清水五条駅から徒歩5分
休日 店舗により異なる
大家 熊倉弘子さんにきく

―あじき路地をはじめたきっかけは?
私自身、学生時代は彫金や七宝で創作活動を行っていました。材料費や創作場所が、若い作り手にとって苦労の種であることをよく知っていたので、そんな人々を応援したいと思ったんです。

―あじき路地という名前の由来を教えてください。
私の母の名字、つまり私の旧姓の「安食」から、第一期生が名付けてくれました。高齢の母を慕ってくれたことと、「あじき」と平仮名にしたときのちょっと不思議な響きが素敵だったんです。

―どんな風に入居者を選んでいますか?
あじき路地が応援したいのは「もの作りの第一歩」。既に活躍している人よりも、作家として第一段階にあり、それでいて作品に可能性を感じる人を選ぶよう心がけています。また、実際に共同生活を営むみんなの意見も大切にし、人柄や言葉遣いに好感が持てる方を入居者全員で選んでいます。

―あじき路地という場所が果たす役割とは?
入居した作家たちが私のことを「お母さん」と呼んでくれ、私もみんなを「子どもたち」として接しています。時に叱咤激励しながら、若い作家たちが「あじき路地」という大きな傘の下で、うれしいことも苦しいことも共有していけるんです。古き良き人と地域との関わりや、大家族のようなつながりがここにはあるのではないでしょうか。

―今後子どもたちに期待することとは?
おかげさまで、あじき路地という場所に興味を持って訪れてくださる方が増えました。そんなお客さまが、いずれあじき路地全体ではなく「あのお店に行きたい」「あの作家に会いたい」と作家一人ひとりを目指して来てくださることが何よりうれしい。もちろん、子どもたちもそれを目標にがんばってくれています。

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